意志決定における専門家の責任

某所での議論を見て思ったことですが…。意志決定は,対象が何かの専門領域に関することであっても最終的に当事者が行うというのは確かにその通りです。専門家の立場としては,当事者がメリット・デメリットについて検討して出した結論であれば,それが一般的…

オリンピックと公的医療制度

先日開幕したロンドンオリンピック,業務と重なって開会式はリアルタイムに視聴できませんでしたが,いろいろと話題になっていたので断片的ではありますが動画を探して観てみました。ジェームズ・ボンドやミスター・ビーン,ハリー・ポッターといういかにも…

今年も折り返し

日々の業務に追われてなかなかブログ更新も出来ていないこの頃ですが,せめて1か月に1回という自分に課した制約もかなり危うくなっています。書きたいことがないわけではないのですが,うまくまとまらなかったり書いてもどうにも悲観的な話で公開する気にな…

家族の道義的責任と社会サービス

経済的余裕があるのに親族が生活保護を受給されていた,と糾弾されるタレントがこの週末話題になっていました。報道を見る限り,当該するケースがそもそも何かのルールに違反しているかは明らかではなく,どうも扶養する能力があるのにそれを果たさなかった…

映画「コンテイジョン」

コンテイジョン Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2012/02/16メディア: Blu-ray購入: 2人 クリック: 32回この商品を含むブログ (34件) を見る新型ウイルスの流行によるパニックを描いた映画です。派手…

「大往生したけりゃ医療とかかわるな」を読んでみた

ここ数年社会の高齢化を反映してか,どのように人生の終わりを迎えるべきなのか,というテーマが以前よりは抵抗なく受け入れられるようになっている気がします。最近出たこの本も,書店での扱いやアマゾンのランキングなどを見る限り,かなり評判がいいよう…

開業5周年

医局を脱出して現在の診療所を継承開業して丸5年がたちました。5年ともなるとさすがに不慣れで迷う場面も少なくなりましたが,本業の診察の業務量に加えて押しつけ…じゃなくて依頼される仕事も増えていることもあり,あまり余裕があるような感じはしません。…

胃瘻造設と意思決定2

少し前の話になりますが,野党幹事長が胃瘻からの経腸栄養をおこなっている光景を「エイリアン」と表現したことが報道されました。いつもの如くマスメディアの編集を経た発言をそのまま受け取るわけにはいきませんが,好意的に解釈すれば,そうした実状をよ…

在宅診療と診療報酬改定2

中医協が診療報酬の答申を行ったということでメディアでも取り上げられていましたが,見出しにはやはり「在宅医療推進」が目立ちました。メディアが「○○を手厚く評価する」と書くときには「(※ただし△△に限る)」という部分を省略していることが多く,今回もそ…

尊厳死の法制化

尊厳死法制化で議連が骨子まとめる - 日経メディカル 骨子では、終末期や延命措置について定義。終末期を「全ての適切な治療を受けた場合であっても患者に回復の可能性がなく、かつ、死期が間近であると判定された状態」とした。延命措置は「傷病の治癒では…

謹賀新年

すでに本業でもTwitterでもとっくに活動しているので今さらですが…。今年もご愛顧の程をよろしくお願いします。良い一年になりますように。

ブログ納め

このところ月に1回の更新がやっとという有様ですが,これで本年のブログ納めとさせて頂きます。理想としてはTwitterでつぶやいたことを少しだけ深く掘り下げて文章にすればいいのでしょうけど,実際のところは,わざわざ掘り下げる気力が湧かずにそのままに…

在宅診療と診療報酬改定

来年は医療と介護の診療報酬同時改定ということで現在議論が行われているところです。財源に関してはプラス改定という意見が早々に下火となり,争点はすでにプラスマイナスゼロかマイナスか,というあたりになっているようです。まあ震災復興で金がないから…

混合診療解禁を巡る議論

混合診療禁止の法的根拠について争われていた裁判は,最終的に最高裁で「法的根拠あり」の判断が下されたようです。 健康保険法に混合診療を禁じる規定はないが、国は法解釈で禁止してきた。その一方で、1984年の同法改正以降、特定の高度先進医療に限っ…

iPhoneデビューの顛末

当方のモバイル環境については,1年と少し前にdocomoのportable WiFiを導入,仕事関係にはiPod touchを,出先でのメモや閲覧にはiPadを利用するという感じで落ち着いていました。このほかにdocomoのガラケーを持っていますが,ほとんど通話専用です。WiFiの2…

「総合診療医ドクターG」を見てみました

こちらに書こうと思っている話もそれなりにはあるのですが,どうもまとまらないうちに前回から1か月も経ってしまいました。さすがにそろそろ更新を…ということでテレビ番組の話でお茶を濁しておきます。総合診療医 ドクターG|NHK 総合診療医が病名を探り当…

医療過誤の定義とは?

もう数日前になりますが,山形大学病院で治療経過中に不幸な転機を辿った事例について報道されているようです。読んでいてどうにも違和感があったので少し調べてみたのですが,結局すっきりした答えは得られませんでした。それでも折角なのでエントリにまと…

大台突破10(暫定)

今朝方確認したところページビューが1,000,000に到達していました。はてなプラスの更新切れとともにカウンター(重複なし)からページビュー(重複あり)に引き継いでいることを考えると,どこまで実態を反映しているのか疑問ではありますが,とりあえずの目安と…

OSX Lion発売

Mac

昨夜22時少し前よりApp StoreでOSX Lionのダウンロードが可能となり,恒例につきポチしてみました。待っているあいだに寝てしまったので所要時間は不明。ダウンロード終了後インストールに40分弱かかりました。まだ少ししか使っていませんが,とりあえずの人…

「薬害」って何だろう

最近になって中学校で「薬害」について学ぶための冊子が厚労省と文科省の協力の下で作成されたとの記事を目にしました。意味合いが一定しないので個人的には極力使いたくない言葉ではあるのですが,義務教育の中でそんな「薬害」をどう扱うのか,興味深いと…

iPadを使ってみました3

たまにはiPadに関することを書き綴ってみたいと思います。購入した当初は,物欲が先立ったことも災いして,どうやって活用するのかという方向性がいまひとつ見えなかったのですが,現在のところは,出先でメモをとったり電子化した本や書類を読んだり,とい…

原発事故と労働衛生管理

原発事故の対応で過重な労働環境が予想される現場に,医師が派遣されることになった模様です。 厚生労働省の小宮山洋子副大臣は27日、福島第1原発事故に対応する作業員の健康管理を充実させるため、29日以降、各地の労災病院から医師を派遣し、24時間…

震災と社会保障改革

民主党内で社会保障改革について昨年来議論が続いています。結局のところは必要な財源をどのように調達するのかが争点になるのでしょうけど,ただでさえ議論の着地点を探すのが難しいのに,震災による経済的損失を無視するわけにはいきませんから,ますます…

災害時の情報伝達

地域医師会で被災地での医療支援から帰って来た先生方の報告会を聴きに行きました。やはり物資が不十分な状況な中では相当な苦労もあったようですが,現地でのコーディネートが機能していたので人員の配置は比較的スムーズだったとのことでした。このあたり…

Twitterとの連携

はてなダイアリーに自分のTwitterでの発言をエントリにまとめる機能があり,導入してみました。公式RTやリプライが反映されないので議論の文脈が分かりにくい気もします。とりあえずしばらく利用して,あまり意義を感じなければ中止するかもしれません。 追…

いま自分がなすべきことを考える

3月11日の地震およびそれ以降のさまざまな災害に関して,自分が何を語るべきなのかいまだ分からない所もありますが,やはり個人として考えるところを書き残しておきます。このエントリに関しては,誰かにこうしろという意図はありません。あくまで自分自身の…

イレッサ裁判に関する素朴な疑問

先日,イレッサの有害事象に関する国と製薬企業の責任を問う裁判の判決が大々的に報道されていました。当方の理解では,有害事象が起きた直接の責任ではなく,有害事象が起きうることを周知せず適切な治療選択の機会を奪った責任,というほうが近いようです…

長谷川レポートの否定

「医師需要予測は不可能、やるべきではなかった」:日経メディカル オンライン 2006年の厚生労働省「医師の需給に関する検討会」の論拠となった医師数の需要予測については,医師の必要数が過小に評価されていること,長期的には医師の需要は十分であること…

内部調査が残した傷跡

東京女子医大での心臓手術における医療事故に関連して,内部調査を巡って争われていた民事訴訟が和解で決着したとの記事です。 東京女子医科大学病院(東京都新宿区)で2001年、心臓手術を受けた小6女児が死亡した医療事故をめぐり、機器の操作ミスが原…

報道機関による「事実」の取捨選択

「事実」の報道と「意見」の発表の混同 - MRIC by 医療ガバナンス学会より,本題は朝日新聞がんワクチン報道問題ですが,報道の一般論に言及した部分より引用します。 芦部教授や最高裁決定が述べたように、「事実」の報道の自由は国民の知る権利に奉仕する…