北海道の行く末


自治体病院 道内30区域で再編案 道医療対策協提示、年内に構想策定(cache) - 北海道新聞 2007年8月1日

 道内に九十七カ所ある市町村立病院の累積赤字は、二○○五年度で約千二百億円に上り、自治体経営を圧迫している。このため、区域ごとに中核病院をつくるとともに、その他の病院を初期医療を行う診療所などに再編。中核病院を中心に地域内で連携を強め、各自治体の負担減や地域医療の充実を目指す。

道内の地域公立病院は慢性の赤字に陥っているのは事実で,公務員による経営の仕方による部分もあるんでしょう。とはいえ,そもそも赤字にならざるを得ないような医療政策の中で,中核病院以外を診療所にすれば赤字が軽減するし地域の連携で医療が充実するなんてまさに机上の空論に過ぎません。まずは現在の医療レベルを維持するのが困難な状態であり,維持したいのであれば相応の負担が必要であると明言するのが先で,これまでそこを誤魔化してきたから現状があるんじゃないかと。道内全域を夕張医療センターみたいにしたいのかも知れませんが,村上先生クラスの情熱大陸系医師が数十人どこからともなく登場するとでも思っているんですかね。あと連携に関していえば,夕張のように基幹病院が比較的近い(岩見沢は30分,札幌は1時間)地域でも救急救命士が少なくて大変なのに,更に広い医療圏(2時間以上)で同じことが実現できるとも思えません。

道外にいる身であまり偉そうにいうのも何なので,北海道で勤務している先生の所感などお聞きしたいところです。