首都圏医療崩壊の序曲


東京の病院が新患・救急受け入れ休止、来月末で全科休診(cache) - 読売新聞 2007年9月29日

 同病院の佐藤一幸事務長によると、日大側から今年6月、大学病院の循環器内科で医師が足りないので派遣を中止したい、と申し出があった。その後も、血液内科や消化器内科、脳神経外科、眼科と同様の申し出が続き、この夏、すべての医師を引き揚げると通告されたとしている。

 同病院は常勤医30人、非常勤医12人で運営されているが、常勤医のうち日大から派遣されていた8人が9月末までに退職、さらに来年3月までに9人が退職することが決まったという。佐藤事務長は「11月以降は正常に運営できる見込みがなくなった」と話している。

この一年余りで全国で顕在化した「大学病院の医師不足による派遣中止→休診」とほぼ同じ構造です。もともと都市部であろうと勝ち組大学病院などごく一部ですから,基幹病院の医師不足は潜在的に進行していたのでしょう。これまでの僻地医療崩壊の経過から推測すれば,潜在していた医師不足が一度顕在化してしまうと,ドミノ現象が起きて急激に医療崩壊が広がる可能性が高いと思われます。