専門性の壁


これまで大野病院「事件」の経過を追ってきた感想。医療に限らず,非専門家の方々にも専門領域に関する知見をある程度は理解して頂かないとならない世の中になっているんでしょうけど,事実を正確に認識しようとすればするほど越えられない専門性の壁というのが立ちふさがってくるような気もします。「真実」の追究のために専門家側は非専門家側が理解できるための協力を惜しむべきではないですが,非専門家側もまた同じ土俵に乗る努力を要求されることになるでしょう。そのためにはお互いの信頼が前提なんですが,そもそも信頼するためには相手を理解することも必要なことであり,そう考えると専門家と非専門家の信頼が崩れた状況を改善するのはなかなか一筋縄ではいかないんだろうなあ,と思いました。