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貧困層への医療サービス


ロハスメディカル1月号に掲載されていたアメリカで働いている作業療法士へのインタビューがちょっと興味深い内容でした。 例えばリハビリを必要としていても管理型保険のために受診できる医療機関が限られ,適切な医療が受けられないというお馴染みの話題にしても,

――「SiCKO」の状況はそうして生まれてくるわけですね。では,公的な医療保険の対象者はさらに状況は悪いのですか。


 それが不思議な話で,アメリカにはドネーション(寄付)という文化があるので,いわゆる貧困層への医療サービスは比較的充実しています。地域を拠点にしたサポートグループがたくさんあったり,有名人が病気をきっかけに基金を設立するということもよくあり,またそういったシステムに税制の優遇が行われていることも特徴です。アメリカでは,HMOの対象となるような中流の下の人たちがもっとも医療弱者といえるのではないでしょうか。


p14-15 「SiCKO」の内容は本当か? 作業療法士,栄沢恵里香さんに聞く

というあたりはちょっと意外でした。現場にいないとなかなか分からない話です。まだ皆保険制度が機能している日本では,医療弱者といってもアメリカのそれとは雲泥の差だと思いますが,ワーキングプア生活保護世帯の逆転現象があるのは同様ですね。

ただ考えてみると日本の場合は貧困層へのサポートは寄付よりも生活保護のような公的サービスが中心ですから,富裕層へ富が集まってもアメリカのような形で還元されるとは限らないような気がします。とすればもし将来皆保険が機能しなくなって「SiCKO」の世界に突入した場合,貧困層は現在のアメリカの状況よりさらに悲惨なことになる…のかも知れませんがどうなんでしょうか。