名を捨てて実も捨てる


再診料下げ見送り 診療報酬改定 中医協が大筋一致(cache) - Yahoo!ニュース 1月24日

 平成20年度の診療報酬改定で焦点となっている開業医の再診料について、厚生労働相の諮問機関・中央社会保険医療協議会中医協)が、引き下げを見送り、据え置くことで大筋一致したことが23日、分かった。開業医主体の日本医師会(日医)の委員が強く反対したため。代わりに、再診料の上乗せ部分である外来管理加算などを下げることで決着を図る。


厚労省にしてみれば,外来管理加算を削減すれば結局診療報酬の削減には成功したことになり,さらに「開業医主体の日本医師会」が政治力で既得利益を守った,という印象を与えることもできます(実際そういう見出しになっています)。実際には開業医と200床以下の病院にとっては減収となるわけで,「プラス0.38%」にしてもそうですが,実質的には交渉で負けていながら,追い打ちで悪印象まで植え付けられるという状況に思えてなりません。


そもそも外来管理加算というのが,診療報酬の水準が低く設定されているところに,初診料や再診料を増やさずに「処置しない場合も説明や治療計画を行うことで加算」というよく分からない曖昧な根拠で報酬を上乗せしているわけです。どういう経緯でそうなったのかはよく知らないのでご存じの方がいたら教えていただきたいのですが,姑息なやり方だと個人的には思いますし,その曖昧さが今回うまく利用されたような気もします。