ジェネリック薬品の説明
今月から調剤薬局での先発品から後発品への変更が原則的には医師への確認なしに可能となったこともあり,診察中に質問されたり,電話で問い合わせを受けることがけっこうあります。患者さん,特に高齢の方にとって先発品と後発品のちがいを理解するのは予想以上に難しいようで,当方もいろいろと試行錯誤中です。
正攻法で「先発品メーカーが開発した薬品の特許が…」という説明だとたいがいの方は頭上に「?」マークが浮かんでいるのが分かります。そこで色々と「もののたとえ」を持ち出して納得していただこうとするのですが,今のところ一番好評な説明はこんな感じです。
- 先発品が魚沼産コシヒカリとすると,後発品は他県で作ったコシヒカリ。
- 魚沼産コシヒカリは値段は高いが味には定評がある。
- 他県で作ったコシヒカリは値段は手頃だけど,味には差がある。ただ,好みが合えばそれでも満足する人は多い。
- 小売店が,全国各地で作られたコシヒカリを全部取り揃えるのは無理。店頭にあるコシヒカリから選ぶしかない。
コシヒカリの味=薬品の品質,ということで一応納得して頂けているようです*1。まあ大分細かいところをはしょってはいますが,その辺は患者さんにあわせて適宜補足しています。もちろんこれがベストというわけでなく改良の余地はあるでしょう。もっと適切な「もののたとえ」もあるでしょうから,ご存じの方はぜひ教えて頂ければと存じます。
*1:本当に薬品の味に違いがあると思いこむ患者さんがいれば困りますが…。