朝日新聞の一面



旅先のホテルで久しぶりに朝日新聞を読みましたが,しばらく見ない間に随分字が大きくなってますね。高齢者への配慮かもしれませんが,ページ数は変わらないようなので情報量は減っているということになります。つまり実質的には値上げです。小麦や牛乳の値上げもいいですが,自社に都合の悪いところを省略しないようにしてほしいものです。


それはともかくとして,今朝の紙面は一面に医療崩壊の記事が載っているのが目につきます。「医療崩壊寸前」と見出しにありますが,すでに医療が供給不能になっている状態は「寸前」ではなくはっきりと「医療崩壊」と呼ぶのが事実に即した言い方と思うのですがどうでしょうか。これだと読者は「まだ大丈夫」と誤解してしまいます。

三面の関連記事では,一部Webにも転載されているようですが,厚労省の医師数抑制政策と新臨床研修制度が原因との考察がされています。厚労省による医師需要の検討に関する問題にしても,医療ブログ界隈では2年前にはすでに取り上げられていましたから,かなり周回遅れの感が否めません。

朝日新聞は今後この問題をシリーズ化して取り上げていくとのことです。まあ世の中の風向きを読んだということなのかも知れませんが,メディアの責任をスルーして「お前が言うな」とツッコミを入れられていた某紙の「医療クライシス」の二の舞にならないよう願いたいところです。