クレームの矛先


当地域では,特定検診のうち市町村国保分は以前から市が行っている定期検診と統合させようということらしく,なんとか4月下旬には住民への通知ができたようです。医療機関と受診者は手続き上ほとんどシームレスに移行できる模様。詳細が決まったのが施行直前で,短期間でここまでこぎ着けた担当の皆さんの苦労が偲ばれます。聞くところによると,他の自治体の中にはまだ目途が立っていないところもあるとか…。

市の担当のかたが先日説明に来られたのですが,しきりに「先生方にはご迷惑をお掛けして」と頭を下げてるのにはこちらが恐縮してしまいます。きっと各方面で「遅い」とか「よく分からん」なんて怒られまくっているんでしょうけど,どう考えても今回の件で悪いのは市当局ではないと思います。とはいえ,制度ができた経緯まで理解されている方は少ないし(というか,複雑すぎて当方もよく分かりません),顧客の怒りが真っ先に向けられるのは窓口であり,末端の担当者ということなんでしょう。

勤務医時代はいわゆる「お役所」の仕事ぶりに文句を言っていたものの,開業して自分自身がクレームの矢面に立つことが多くなってからはだいぶ評価が甘くなっている,というのはあるかも知れませんけど。