メディアとブログ2


先日メディアとブログというエントリで「まっとうな記事を書くことが経営側としてのインセンティブ」などという憶測を述べましたが,実はそのあとキャリアブレインの熊田記者よりメールを頂き,内情を若干教えてもらえました。当初,経営側としてはそこまで深い戦略はなかったものの,少なくともまっとうな記事を書こうという記者の足を引っ張るようなことはしなかったのが結果的には良かった,ということのようです。問題は,今後メディアとして注目されるようになっても同じ方針を貫けるかどうかでしょう。経営側がこれまで以上にバックアップする姿勢があればいいのですが…余計なことかも知れませんが,欲を出して現場のモチベーションを潰すようなことがないようお願いしたいところです。


話はそれますが,当方は匿名で医師を名乗ってブログというものを続けている訳で,身分を証明する証拠は何もありません。それでも記者のかたはブログに書かれた内容と自身の記者としての知見から当方が医師であると判断し,連絡を下さったわけで,当方としてはありがたいことだと思っています。当方も頂いたメールの内容から記者御本人と判断し,了解を得た上で紹介しています。発言する側が匿名であることで情報の信頼性が低いと考える方も中にはいらっしゃるのかも知れませんが,発言者の立場に引きずられて主張そのものを正当に評価できないとすれば,ずいぶん損をしているんじゃないか…と思います。逆に,所属機関や肩書きで発言にバイアスが掛かることも考えると実名で発言することが常に良いとも思えません。結局は受け取る側次第なんでしょう。


もっとも,内容で勝負したら医師でなくても当方よりまっとうな見識をお持ちの方も大勢おられる訳で,自分の未熟さを思い知るわけですが…。