厚労大臣から副首相へ


厚労相を副首相に任命へ 政府の「信頼回復」素案明らかに - 産経新聞 2008-06-25 cache

相次ぐ不祥事で信用が失墜した厚生労働行政を立て直すため、政府は厚生労働相を「副首相」に任命して他の閣僚よりも格上とする方針を固めた。他省庁にまたがる課題でも指導力を発揮できるようにするためだ。24日に明らかになった政府の信頼回復策素案によると、このほかに、現在2人置かれている厚生労働副大臣を閣僚扱いし、実質3人の“大臣”で厚生労働行政を分担。副首相任命は今夏にも実施される内閣改造で実現させる。さらに、各省庁から相当数の職員を厚労省に異動させ、政府総がかりで信頼回復を図る。


舛添氏は最近「中医協は不透明」とか「厚労省の権限は減らしていく」とか「大綱は単なる叩き台」といった官僚と真っ向から対決する発言が目立っていたので,記事の見出しを見たときにまず当方の頭に浮かんだのは「厄介払い?」なのですが,単なる名誉職ではなく,財務大臣国土交通大臣より格上の立場から社会保障政策を提言させるという方針に政府が舵を切っているということであれば評価したいと思います。


ところで,

一方、年金問題などで政府あげての取り組みを求める声が強まっていることから、他省庁から厚労省への大規模異動を進める。これまでの他省庁との交流人事とは異なり、課長級ポストにも積極配属し組織の活性化も図る。さらに、広報体制の強化や、特定ポストを占めている医師や薬剤師などの免許を持つ「技官」の人事も見直す。

というのは,厚労省官僚が現状に対応するには力不足だと見切られた,と解釈していいんでしょうか。これまでの医療福祉政策に関して,本当は分かっていてわざとやっているのか,そもそも能力が不足しているのか,判断しがたいところがありましたが,政府内部での評価は後者だったということになるのかも知れません。