レセプトオンライン化の影響


「オンライン請求義務化で廃院」8.6% - キャリアブレインニュース

オンライン請求が義務化された場合の対応では、3611施設、8.6%が廃院を考えていると回答。年齢別に見ると、70−79歳で1212施設、80歳以上で882施設となっている。高齢の医師がITに対応できず、廃院を考えている姿が見えてくる。


未導入の開業医としては「何で保険者の便宜のためにこちらが全額負担する必要があるんだ?」とか文句はいくらでもあるのですが,今回はそれは一旦すみに置きます。

オンライン請求するためには対応可能な機器に買い替えなくてはいけないのと,なにより新しい機器に使う側が対応する必要があります。そこまでするくらいなら,これまで十分頑張ってきたことだし,いっそ引退しようかと考える御高齢の先生が居ても不思議ではありません。今の時点ですでに8.6%もの先生が廃院を考えているのですから,義務化の期限近くになればもっと多くなることが予想されます。

もちろん診療所がなくなって困る地域が出てくるといった影響はあるとは思います。その一方で逃散傾向にある勤務医にとっては,あるていど集客の見込める物件を継承できる機会が増えることになります。個人的には,もしかすると2011年前後にまとまった逃散が生じた結果,地域医療に新臨床研修制度以来のインパクトが加わるのでは,なんていう期待…じゃなくて危惧を抱いてしまいます。どのくらい影響があるのか全く読めませんが,3611施設のたとえ数割でも勤務医を引き抜いたら結構大変なことになるような気がするんですがどうでしょうか。