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8.20

医療と司法 私見


本日,福島県立大野病院「事件」の地裁判決が出される予定です。


公判の傍聴記を拝見する限りでは,被告となった医師は与えられた環境のなかで全力を尽くしており,医療行為としてはきわめて正当であると考えます。患者さんの死亡という不幸な結果は,医師個人の過失のためではなく,疾患そのものに原因があるとするのが妥当です。この「事件」において医師個人の責任を追及することは筋が通らないばかりか,患者側の皆さん,医療側関係者のいずれにとっても不幸でしかなく,互いの間に横たわる隔絶は深まるばかりです。


「事件」から2年半の間に社会に与えた影響は図り知れません。特に,少なくない医療者が司法への不信感から医療の前線から静かに身を引き,ただでさえ深刻な医療崩壊に拍車をかけることになりました。本日の判決がどのようなものであっても,「事件」の傷跡がすぐに消えることはないでしょう。だとしても,当事者の皆さんにとっても,また当事者以外の医療者,および医療を受ける全ての方々にとっても,これ以上不幸の連鎖が広がることは避けるべきです。


その意味でも,改めて下記のメッセージに賛同したいと思います。

http://d.hatena.ne.jp/Yosyan/20080819


追記(2008-08-20 10:45)

コメント欄でも教えていただきましたが,無罪判決とのことです。まずは被告としてつらい時間を過ごされた先生におめでとうございますと申し上げたいです。
10時開廷ですでに報道されていますが,中間管理職先生のところでのリンクがまとまっています。後ほど判決文や上訴の有無なども明らかになるでしょうから,改めて検討したいと思います。

追記2(2008-08-20 16:20)

各紙続報記事も出そろったようです。id:tadano-ryさんのところでまとめて下さっていて非常に便利なのでリンクさせていただきました。
http://d.hatena.ne.jp/tadano-ry/20080820