不確定要素の取り扱い


現実を人間が認識するときには,測定の誤差とかゆらぎといった不確定な要素が含まれるのを完全に取り除くことはできません。とはいえ,何らかの行動を起こす(あるいは起こさない)ためには,不確定性が多かれ少なかれ含まれた「事実」をもとにして,どこかに判断する基準をおくのかを確定して「判断」を行う必要があります。

実際の社会では,事実を認識する人間とそれを評価して判断する人間が別々だったりすることが多々あるわけですが,判断する側が不確定性を把握していないと,結果が悪かったときに「そんなものはあてにならないんだ」とか,逆に「あれが間違っているはずはない」といった極端な反応になってしまいがちです。

結果が悪かった場合にはそれをフィードバックして,測定に改善の余地があれば改めればいいし,改善に限界があれば初めから想定外の事態はある程度リカバリーできるような体制をとるのが賢明だと思います。