診療報酬改定はプラス0.19%


診療報酬の改定率というのは最終的にこれだけの増額(あるいは減額)を約束するものではなく,個別の診療報酬を改定することによる影響を机上で試算した結果,合計してこれくらいの水準を目指そうという指標であると個人的には理解しています。机上で計算するに当たって,根拠となるデータが不正確だったり恣意的だったりしては,できあがった計画も現状からかけ離れた不適切なものになってしまいます。前回の改定でも,少なくとも医科分についてはプラス改定だったはずですが,それが実際には医療機関が得た診療報酬にどの程度の影響があったのかという,前回改定に関する妥当性を評価する必要があります。もし前回改定に対する評価が計画に合わせて「現実」を決めるような恣意的なものであれば,なけなしの0.19%も有効に使われることはないように思います。