政権交代と政策決定のプロセス


診療報酬改定の山場である(らしい)再診料も大方の予想通り,従来の病院と診療所の点数の中間で統一,ということになりました。診療側と支払側の主張が折り合わずに公益委員の裁定で決着という,型通りの手続きです。

「再診料等に関する公益委員の提案」 ─ 遠藤会長の説明 - ロハスメディカル

公益委員としましては、前回(2月8日)の総会終了後、事務局(保険局医療課)とも相談をして、「どのような対応をするのが最も多くの方々の納得を頂けるか」という視点から、真摯に検討をさせていただきました。

いくら議論を交わしても落とし所は厚労省主導で決まるわけで,そこでどんな真摯な「検討」がされたかは非公開です。こういうのを見ている限りは,医療政策決定のプロセスというものが政権交代の前後でほとんど何も変わっていないことを実感します。もちろん民主党としては政権交代したばかりで十分な準備ができなかったという事情もあるのでしょうけど,であればせめて,診療報酬改定が終わった後にこうしたプロセスを評価したうえで,今後どのようにしていくのかをはっきり示していただきたいものです。