当直室は病院の鑑

 私は応援要請のあった病医院にお伺いする際は必ず産婦人科医の当直室を見せて頂きます。しかし、今まで一度も満足のいく当直室に出会ったことはありません。病医院が小さくスペースを取りにくいというならまだ許せますが、最近建て替えたばかりのバブリーな建物でも同様なのです。患者さんの為のスペースを優先して建てたので、職員部門は出来るだけ小さくしたという事かと思ったら、そういうところに限って院長室、事務長室、看護部長室は広くて立派なのです。当直室はウナギの寝床、机の上にはゴミが散乱、冷蔵庫の中は腐ったジュースが入っていて冷凍庫は霜で固まって開かない、部屋には不要ごみが置きっぱなし、という状態の当直室もありました。院長先生と事務長さんに来ていただき一度泊まってみて頂くようお願いした事もあります。

産科改革ただいま進行中 - 病医院からの応援要請7


病院側が医師に対してどういう扱いをしているのか判定するには,確かにこの方法が一番。ゴミ袋の中身を見ればその家の生活が分かる,みたいな話です。「ゴミ袋」=「当直室」=「部外者には見せず,部内者もできれば見たくない部分」ということでしょうか。当事者である医師も勤務の本筋ではないところで強く苦情を言えない面もあるんですが,当直室の良し悪しが翌日の勤務に与える影響はかなり大きいと思います。