保険診療によるコントロール


医療報酬改定案はアメとムチ(cache) - 産経新聞 2007.11.15

夜間や休日に少し体調を崩した患者さんが、開業医が閉まっているため救急病院にかかるケースが少なくない。これらの患者さんを開業医で負担してくれたなら、時間外診療の報酬の上乗せをします−というだけならわかる。ところが同時に時間内の初診・再診料を減らすというのである。収入を減らしたくない開業医はいやでも夜間延長をするだろうと。詐欺みたいな話である。


一般の方からすれば「詐欺みたいな話」に思えるのでしょうけど,これまで医療保険制度の範囲ではまさにそうした方法で医療機関をコントロールしてきたわけです。混合診療を解禁するという動きは厚生労働省の省益に反しますから,抵抗するのは当然のことでしょう。コントロールの中身を見れば決して医療を受ける方々の利益を優先しているとは言い難いので,あまり厚生労働省を応援する気にはなれないのですが,現実には政府にあって混合診療解禁に反対する「抵抗勢力」となっているのがなんとも皮肉です。