医療現場に理想論はそぐわない


【断 久坂部羊】診療報酬改定が招く危機 - 産経新聞

今回の切り下げは、施設の入所者が対象で、自宅で在宅医療を受ける患者は除外される。施設の高齢者を多く診ている医師の撤退が危ぶまれる。理由の説明もなく、いきなり診療費を大幅にカットされて、それでも患者を見捨てない立派な医師は、どれだけいるだろうか。
医師として使命感は失うまいと思いつつも、現場にいる者の無力さを痛感せざるを得ない。

仰ることは分かりますが,残念ながら共感してくれる医師はあまりいないかも知れません。なにしろ「治療を求める患者を前に,医師が労基法をたてにして,病院に権利主張ができるとでもいうのか」という素晴らしい理想論を述べた方です。診療費をカットされて使命感を失いそうです,と泣きごとを並べたところで,それ以前から酷使されて使命感も気力も尽き果てた先生にしてみればそんなものは「寝言に等しい」と一蹴されるのが関の山。結局のところ結論は前回と同じですが,現場から離れた立場で理想論を振り回さないようにとの教訓ですね。