大筋で了承


昨日のエントリで取り上げた審議会の続報です。


研修医5都府県で採用減 - 読売新聞

医師不足の一因になったとされる臨床研修制度について、厚生労働省は2日、必修の診療科数を削減することや、研修医の募集定員に都道府県ごとの上限を設けることなどを柱とした見直し策の具体案を医道審議会臨床研修部会に提示し、大筋で了承された。

都道府県ごとの募集定員に上限を設定するのは、新人医師が、都市部の有力病院を研修先に選ぶ傾向に歯止めをかけ、医師の偏在を解消するのが狙い。この日は、具体案に基づいた都道府県ごとの上限の試算値も公表され、東京、神奈川、京都、大阪、福岡の5都府県では、今年度の採用実績が上限を27〜61人上回っていることから、研修医採用数の削減を迫られることが明らかになった。

募集定員の上限は、人口や医学部定員に基づいて設定される。一定面積当たりの医師数が少ない北海道、福島、青森や、離島人口が多い沖縄などは定員を加算し、募集数が上限を大幅に上回った自治体は経過措置として削減率を1割に抑えるとした。試算では京都と大阪、福岡が該当している。


上限の設定がどんな根拠で算定されているのかは各紙とも触れていませんが,CBニュースによれば他病院への医師派遣の実績とか,都道府県の人口や医学部定員数,面積当たりの医師数といった研修内容とは無関係なパラメータを謎の計算式に代入して算出されているようです。議論の内容もロハスメディカルで拝見しましたが,厚労省の作ったたたき台が「討論」の前後で微動たりともしていないことが分かります。とにかくにも「大筋で了承された」の一文のためだけに出席された先生方にはご苦労様でしたと申し上げるばかりです。