財務大臣から見たインフルエンザ問題


新型インフルエンザ対策に関して,財務次官からは新たな予算措置は不要とのコメントが先日ありましたが,財務大臣としての見解はどうなのかというと,こんな具合です。


豚インフル対策「人と金惜しみなくつぎ込む」…与謝野財務相 - 読売新聞

与謝野財務・金融・経済財政相は28日の閣議後の記者会見で、豚インフルエンザへの対応について、「人とお金を惜しみなくつぎ込み、被害を発生させない、被害を極小化させることを心がける」と述べ、財政面での支援体制を強調した。

「必要な時に必要なお金を使うのが大事。当然予備費の支出も可能だ」と語り、2009年度1次補正予算案に計上しているインフルエンザ対策費1300億円に加え、必要に応じて予備費を活用する考えを示した。


新型インフル対策費「十分」=与謝野財務相 - 時事新聞

与謝野馨財務・金融・経済財政相は29日の参院予算委員会で、新型インフルエンザ対策について「これまでの対策で、タミフルなどは大きな備蓄がある。当面は今の予算で十分に対応できる」と述べ、現段階で予備費などの支出は必要ないとの認識を示した。森ゆうこ氏(民主)への答弁。


記事だけ読んだら同じ人物が全く逆のコメントをしているように見えますね。報道フィルターの危険性を示す好例だと思いますが,この二つの記事から与謝野氏の言わんとしているところを拾うとすれば「必要だと判断すれば追加予算は出すけど,今は必要だと思ってないよ」といったあたりでしょうか。これならどちらの記事もウソは言ってないことになります。