要介護認定基準の検証


現在厚労省で行われている第2回要介護認定の見直しに係る検証・検討会に関する報道が各紙に掲載されていますが,情報が断片的でどうもよく分かりません。今回の制度変更で最も問題とされたのは,調査員による聞き取り調査の結果から機械的に一次判定を算出するロジックが不適切であり,判定が実態より低く出るのではないかという点です。したがって,検証するのであれば一次判定の結果そのものを以前と比較する必要があります。


報道内容を見る限りそのあたりのデータはまだ公開されていないんだろうと推測しますが,データが揃っていないうちからメディア各社がまるで結論が出たかのような記事を流すのはどうも解せないところです。それほど速報性を要するニュースでもないと思いますが…。


個人的には,一次判定はあくまで一次判定であって不完全なのは仕方ないと思います。ある程度のバラツキだって出るでしょう。問題なのは,その不完全さを認めずに,審査会での修正を制限しようという考え方です。バラツキを抑えようとするあまり偏りが生じてしまってはかえって有害だと考えます。