自治医科大学化計画


医師不足に対する政府与党の目玉となる対策は「へき地枠」とのことです。北海道から離れてあまり読まなくなった道新サイトですが,現時点で他に掲載している新聞がないのでここから引用しておきます。

医学部に「へき地枠」 医師不足で政府、与党(cache)
北海道新聞(05/12 22:05)

 政府、与党は12日、深刻化する医師の不足や偏在を解消するため、すべての都道府県の国公立大学医学部に、卒業後のへき地での勤務を義務付ける枠を設ける方向で調整に入った。定員100人当たり5人程度を「へき地枠」として増員する案が上がっている。

 医学部の定員をめぐっては、東北など10県の大学医学部で最大10人まで最長10年にわたり増員する措置のさらなる拡充が政府、与党の検討項目に上がっており、「へき地枠」創設はそれを一段と進め全国に拡大する形だ。

 与党幹部と厚生労働相ら関係閣僚で構成し、近く開かれる医療問題に関する政府与党協議会で検討し、6月に策定する政府の「骨太の方針」に盛り込みたい考えだ。

 これに関連して自民党丹羽雄哉総務会長は12日、新潟市での講演で、卒業後にへき地などでの勤務を義務付けている自治医科大の例を挙げ「これを47都道府県の国公立大に拡大したらどうか。実現すれば医師不足は間違いなく解消する」と強調した。


「間違いなく解決する」って何だか分からないけどすごい自信。いちいちまともに考察することもないのですが,卒業生をへき地病院に全員分配するとして(ものすごい争奪戦になると思われますが),その卒業生が本来であれば派遣される筈だった病院の医師が回り回って不足するだけです。医師偏在説から抜け出さない限りどうしようもありません。

ちなみに自治医科大学方式を国公立大学に拡大する,ということは在学中は当然学費免除ですよね。そうなればモーターボート協会や宝くじの収益金だけでは当然追いつきませんから,国や自治体の負担も増大しますがそれは当然覚悟の上ということで。

  • 追記:読売新聞にも同じ記事。もう少し詳しいです。

 医療行政に影響力を持つ自民党の丹羽総務会長は12日、新潟市内での講演で、「自治医大の制度を全国47都道府県の国公立大などに拡大したらどうか。5人ずつ増やせば、へき地での医師不足は間違いなく解消する」と述べ、“自治医大方式”の拡大を提案した。

5人ずつですか...。