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被害者の処罰感情


かなり以前から指摘されていることですが,事故の被害者が嘆き悲しむのは当然のことであって,それを咎めるいわれはありません。ただし第三者がそれに引きずられて客観的な判断を誤ってはならない筈です。とはいえ現実には被害者の感情に引きずられた判断があって,その結果弊害が生じています。

日経メディカルオンライン - “処罰感情”が作り出す犯人捜し(要登録)

 ところが日本では、遺族感情が色々なところに影響を及ぼします。メディアの報道もそうですし、警察や司法も遺族の感情に配慮して行動するため、事故調査に不可欠な資料がいったん警察に押収され、技術調査に非常に困難をきたすことがあります。遺族の感情はもちろん人間として理解できますが、技術調査の障害になってはならないと考えます。

また要登録サイトの引用で申し訳ありません。閲覧できる方は元サイトで全文をご覧頂けると幸いです。引用したのは航空安全の専門家でベテランの現役機長でもある舘野洋彰氏の言葉ですが,ほとんどそのまま医療事故にも当てはまります。さらに言えば,最善の治療を行っても回避できなかった不利益について言えば「被害者」にも該当しない訳で,なおのこと客観的な判断が必要です。もともと存在しない「加害者」を作り上げ,責任を追及することで医療事故の生じやすい環境の改善が遅れる状況が作り出されていると思われます。