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24時間在宅(在総診)をやっている先生と雑談。「それまで大過なく経過していた患者さんが突然亡くなった場合,原因が不明だったとしても家族自身がそれまでの経過を全部見ているし,まずほとんどが納得される」という話になりました。これまで関わりのなかった親族が不満を持ったりしないのか気になりますが,大半は同居していた家族が説得してまず解決する,とのことです。

80歳を過ぎて,全くの健康体とはいかなくても命に関わるような疾患を患っていない方が,ある日既に心停止した状態で発見されることは充分あり得ます。在宅であれば「寿命だから」「大往生」ということで受け入れられるのに,これが入院中となれば「予測できたはず」「監視が不充分」「対応が遅い」といった(必ずしも適切ではない)指摘も想定してしまいます。

ただし,その先生が続けて曰く「でもそれは現状の,入院しようと思えばできるのにあえて在宅を選んでいる家族だからかも知れない」というのにもまた一理あります。今後の社会保障政策の結果として入院が困難になり在宅に追い込まれるというケースが増えてきたら,やはりこれまで通りにはいかないだろう,という結論でした。