医療崩壊

朝日新聞の一面

旅先のホテルで久しぶりに朝日新聞を読みましたが,しばらく見ない間に随分字が大きくなってますね。高齢者への配慮かもしれませんが,ページ数は変わらないようなので情報量は減っているということになります。つまり実質的には値上げです。小麦や牛乳の値…

昔はよかったね

医師に労基法はそぐわない(cache) - 産経新聞 2008/03/27 医師の勤務が労基法に違反している云々(うんぬん)などは、現場の医師にとっては寝言に等しい。医師の激務や待遇の改善は必要だが、今さら労基法を当てにする者など、まずいないだろう。万一、医師…

放送メディアの検証2

出遅れましたが,日本テレビ「ニュースゼロ」の救急崩壊シリーズを視聴してみました。「たらい回しではなく受け入れ不能が実態です」と明言したのは放送メディアとしては(というよりメディア全体としても)画期的なのかも知れません。「ドミノ倒し」「コンビ…

軽井沢シンドローム

内科医3人が辞職して機能停止した町立軽井沢病院のその後。町立軽井沢病院:常勤医2人を確保、来月から入院制限など解除へ /長野(cache) - 毎日新聞 2008/03/06 また町では派遣医の通勤にヘリコプターを利用する方向で調整を進めている。佐藤町長は「県内…

医療崩壊と技術の継承

先日のエントリ■見えざる脅威に対して暇人28号先生から頂いたコメントが過去エントリに沈めるにはもったいないと思い,新しくエントリを立てさせていただきました。以下コメントを一部再録します。 このまま皆保険制度の維持を無理強いすれば、医療崩壊は際…

医療制度の行く末を決めるのは誰か

産科医療のこれから - 医療制度崩壊の元凶 高村薫 地方紙の記事をWebにあげて頂いた僻地の産科医先生に感謝します。お陰様で素晴らしい文章を読むことができました。筆者の的確な現状認識と分析にも感服ですが,個人的には次のくだりに感銘を受けました。 国…

北海道医療崩壊前線2

室蘭の日鋼病院 産婦人科、4月再開 札医大、常勤医2人派遣(cache) - 北海道新聞 2008/2/20 【室蘭】日鋼記念病院(室蘭市新富町)は十九日、常勤医不在のため昨年四月から休診中の産婦人科を四月から一年ぶりに再開することを明らかにした。札医大が常勤医…

オホーツクに消ゆ

北見赤十字病院:院長、会見し陳謝 1次医療受け入れ削減(cache) - Yahoo!ニュース 1月26日 3月で内科診療を休止する北見市の北見赤十字病院(680床)の小沢達吉院長(70)は25日、北見市役所で記者会見し、「地域への多大な迷惑をおわびする」と陳…

北海道医療崩壊前線

釧路3病院 循環器内科医を集約へ 医師会、労災減員 市立に重点配置(cache) 道立紋別病院、循環器科は閉鎖の危機〜医師の流出、歯止めかからず(cache) 羅臼国保病院:無床の診療所に 町財政悪化と看護師不足で−−来年度から /北海道(cache) 北見赤十字病院 …

ニュースゼロ

ニュースゼロという番組で医療問題を取り上げていたのを見ました。「医師」といったり「医者」といったり統一していなかったのはさておいて,医師不足のために大学医局に引き揚げた結果として関連病院から医師がいなくなる,というストーリーが分かりやすい…

崩壊の予兆3

以前のエントリ(■崩壊の予兆,■崩壊の予兆2)で言及した地元病院が地方紙で取り上げられていました。当方にとっては想定内の内容でしたが,これまで実状を知らない地元の方にはちょっとした衝撃かも知れません。とにかく関心,というか危機感を持っていただき…

医局の法人化

北大産婦人科…法人化、医局像一新狙う - 読売新聞(cache) 2008年1月13日 大学医学部の医局は、各診療科ごとに設置されている医師の団体で、関連病院への医師派遣の調整や、若手医師を教育する役割を担ってきた。 一方で、不明朗な寄付金の処理や、強権的な医…

挨拶回り

母方の親戚宅へ年始の挨拶。医療関係者もいてお互いに近況報告をするも明るい話題はなし。ひとりは都内の急性期病院勤務で,救急は何でも受ける方針のため他で断られた症例が多いとのこと。本人は急性期リハビリ担当なので受け入れよりベッドの回転に苦労し…

モンスターペイシェントの来訪

医者がキレる瞬間 - 日経メディカルオンライン(要登録) 最近話題のモンスターペイシェントの実例集です。もちろんこちらも人間ですから腹の立つことはありますが,それを態度に出ないようにするのは場数を踏んで経験値を上げることが必要,ということなんで…

貧困層への医療サービス

ロハスメディカル1月号に掲載されていたアメリカで働いている作業療法士へのインタビューがちょっと興味深い内容でした。 例えばリハビリを必要としていても管理型保険のために受診できる医療機関が限られ,適切な医療が受けられないというお馴染みの話題に…

医療費無料化の弊害

スタバではグランデを買え! ―価格と生活の経済学作者: 吉本佳生出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2007/09/14メディア: 単行本購入: 14人 クリック: 274回この商品を含むブログ (229件) を見る 一時話題になったので読んでみました。ものの値段は原価…

犠牲

ななのつぶやき - 犠牲この記事を読んだあとはしばらく気分が落ち込みました。個人的にも苦い経験があるのですが,目の前で同僚が倒れるのは結構辛いです。理由も充分理解できるだけに...。ご冥福をお祈りします。

時間外受診の抑制

時間外救急:軽症者から8400円特別徴収…埼玉医大計画(cache) 毎日新聞 2007年11月11日 同センターによると、時間外の救急患者は94年に年間約1万人だったが、06年は約4万人に増加した。診療体制がパンク寸前になったため、軽症の受診者数を減らす方…

首都圏医療崩壊の序曲

東京の病院が新患・救急受け入れ休止、来月末で全科休診(cache) - 読売新聞 2007年9月29日 同病院の佐藤一幸事務長によると、日大側から今年6月、大学病院の循環器内科で医師が足りないので派遣を中止したい、と申し出があった。その後も、血液内科や消化器…

産科不毛地帯

中間管理職さんのブログ勤務医開業つれづれ日記の本日の記事より。奈良県南部に広大な空白地帯が広がっています。「医療崩壊」を一般の方に理解していただくには,言葉で説明するよりこの図を見てもらった方が早いかもしれません。