謹賀新年


新しい年を迎え,当ブログもはてなに移転後1周年となります。昨年中は多数の*1アクセスを頂き誠にありがとうございました。


以前の記事を改めて読み返してみたりしたのですが,医療崩壊が顕在化して社会問題として認知される一方で,医療者と非医療者の認識の落差がより明瞭になってきたように思います。大雑把に言えば,メディアを含む世間一般の認識が「なんでこんなことになってしまったんだ」であるのに対して医療者は「だからこうなるって言ったのに…」という図式です。自分の書いたエントリにしても,当初はその落差を少しでも埋める一助になれたらという意気込みがあったのですが,ある時期からなるようにしかならないという空気が漂っているのが分かります。


そうはいっても,今年は後期高齢者医療制度という診療のあり方を大きく変える政策が実施されることになっていて,診療関連死に関する第三者機関設立に向けて手続きも着々と進んでいます。また医療における刑事司法の関与を問う裁判でもある,福島県大野病院事件福島地裁での判決が夏頃に予定されています。それに何より衆議院選挙という大きなイベントがあります。今後一年間に医療がどういう方向に向かっていくのか,嫌でも注目していかざるを得ないでしょう。このブログも過度に悲観的とならないよう,自分に何ができるのかを自問しながら細々と続けていけたらと思います。


という訳で今年も変わらずお付き合いの程をよろしくお願いいたします。



 

*1:もちろん人気サイトと比べれば微々たるものですが,この程度の内容から考えると過分とも言えます。