選挙と医療政策3


南関東某市では市立病院休止を決定した市長に対するリコールが成立したそうですね。市立病院存続を公約に新たな市長が選ばれたとして取り得る選択肢としては,実際に病院を存続して赤字を拡大し続けるか,結局前市長と同様に存続を断念するか,どちらも無理であれば妥協策として診療所として残すといったあたりでしょうか。リコールに賛成した住民の多くは地域医療を良くしたいという気持ちからなんでしょうけど,現状で市立病院を維持することがどれだけ困難であるのかを本当の意味で理解できるのはもう少し先かもしれません。


そういえば以前当ブログで取り上げた某市民病院では産科新設を公約に現市長が当選していますが,結局非常勤医1名体制しか確保できず,院内助産所開設というところで落ち着いたようです。公約違反という声が上がっているのかどうかは寡聞にして存じ上げませんが。


先日地方議員をやっている同窓生に会ったので,酒の勢いも借りていろいろと具申してきました。今はやはり医療政策の優先順位が高くなってきているらしいのですが,いかんせん情報源が医師会とか病院上層部あたりになってしまうのか,基幹病院にはまだ余力があると思っている模様。病院側はもちろん建前として医療は維持しますと言うだろうけど,実際の現場は持ちこたえられず医師が逃げ出している状態だということは念を押しておきましたが…。