社説の使い回し2
社説:診療報酬 まず診療科の格差正せ - 毎日新聞 cache
ただ、診療報酬を上げれば本当に医師不足が解消するのかどうかは慎重に見極めなければならない。診療報酬体系で医師の技術に対するドクターフィーと施設の維持管理の経費であるホスピタルフィーの区分けがないため、診療報酬を上げても医師の給与ではなく病院の維持管理費に回ってしまうという指摘もある。産科や小児科から医師がいなくなるのは、激務に加えて医療事故などで訴訟を起こされるリスクが高いためで、給与だけ上げても効果は限定的ともいわれる。
財務省が診療報酬抑制を主張しているのは誤りだが,上げるだけで解決するわけではないという主旨はまったくもって同感です。で,そうした真っ当な現状認識に基づいた上でどういう対案を提示しているかというと,
総枠の引き上げ論議の前に、まず医師間・診療科間の格差について検討すべきだ。開業医の平均年収は勤務医の1・7倍という調査結果がある。開業医の中でも小児科や産科に比べて整形外科や眼科の年収は多く、この数年、整形外科や眼科は増え続けている。
なぜか病院の維持管理費とか訴訟リスクの話は影も形もなくなっていつもの医師偏在論になります。少し考えたのですが,この論理展開は筆者の論的思考力の欠如とか,立場によるしがらみとか,毎日新聞独自の問題といった要因だけではとても説明できないと思うのです。あと考えられる可能性として,複数の元ネタから原稿を構成する作業の際にコピー&ペースト元をうっかり間違えたというあたりでどうでしょうか。