心が限界集落


人口1000人規模の自治体に他県から移住して公立診療所で勤務しているという先生と個人的なお付き合いがあって,始めた当初の苦労話なども聞かせて頂いたのですが,やはりプライベートにあれこれと口を出されたり,コンビニ診療を要求されたりしたこともあったようです。その先生は地域の活動に参加したり個人レベルの交流を地道に続けたりと努力されたようで,数年ほどでようやく共同体の一員として認めてもらえた頃から上記のような扱いはされなくなったと笑いながら仰っていました。誰でもできるわけではなく,そういう苦労を感じさせないような人柄だからこそ可能だったのでしょう。地域にとって必要とされる側に「部外者」というハードルを越える努力を求めるあたりが地域の民度を表しているにせよ,それなりに僻地勤務経験があっても短期間で退職に追い込むようなところに比べれば受け入れるだけまだましなのかもしれません。