嘘をつく患者


医療者に嘘をついた経験「ある」が28% - CBニュース

症状を実際より軽く申告したり、喫煙している事実を隠したりするなど、医療者に嘘をついた経験がある人が全体の28%に上ることが、病院検索サイトを運営する「QLife(キューライフ)」(本社=東京都世田谷区)の調べで明らかになった。このうち、嘘が医療者にばれたのは12%だった。

患者さんが必ずしも本当のことを伝えないことがあるのは医療者であれば経験的に判っているし,そのことはある程度は想定したうえで診療していると思います。患者さん側にそれほど悪意がなくそれほど本気で隠すつもりもなければ,診療のなかで話の矛盾や客観的所見との食い違いから嘘を言っていることが判ってしまうことも多いですが,いかんせん強制的な調査権も嘘をついたときの罰則もありませんし,隠すほうがそのつもりなら分からないものはどうやっても分からないのが実際のところでしょう。むしろ,意図的に本当のことを隠していて診療そのものに支障が生じたとしても,それを理由にして簡単に治療を打ち切るわけにもいかないというあたりで悩むことはありますが。

あくまで個人的な感覚では,28%という数字は,けっこう少ないように感じました。もっとも,3割弱が医療者に嘘をつくという集団が,こういう調査に対しては100%正直に回答しているのかという保障もないわけです。そうなると今度は,メディアのおこなう世論調査とかアンケートの類にいままで嘘をついたことがあるかという調査が必要になりそうですね。