病院勤務時代に付属看護学校の講師に狩り出されて「免疫・膠原病」の授業を担当しました。高校を卒業したての看護師の卵の皆さんに「免疫」とは何なのかを理解できるように説明するにはどうすればいいか悩んだ末,確かこういう話をした記憶があります。
- 人間の体にとって免疫とは「警察」みたいなものです。
- 「警察」の役割は体にとって害のあるものや外部から侵入したものを排除することです。
- 「警察」は体にとって排除するべきと一度認識すればそれを覚えていて,次からはすぐに排除します。
- ところが「警察」が,本来体にとって必要なものを「害がある」と勘違いして覚えてしまうと,「警察」が自分自身の体を攻撃して傷つけてしまいます。
最後の段はいわゆる自己免疫性疾患の説明なんですが,司法という国家にとっての免疫系が暴走することにより,国民自身が不利益を被っているというのが「もののたとえ」ではなく,まさに現実に起きているということを最近実感しています。