診療

麻疹の流行と予防接種

麻疹の流行が広がっているようです。当地にはまだ発生していないようですが,報道を受けて予防接種の問い合わせもちらほらと来ています。麻疹の疫学や予防接種の制度についてはこの数年は正直きちんとフォローしていなかったこともあり,これを機に勉強し直…

最後は自宅で

在療診に関する読売新聞の記事です。 在宅療養支援診療所…「最期は自宅で」 課題は数と地域差(cache) Yomiuri online 2007年5月17日 1950年代には日本人の8割が自宅で死亡していましたが、近年は病院での死亡者が8割を占め、自宅は12〜13%と少数…

異議申し立て2

先日(4月24日)の定例会見で厚生労働省に反論した日本医師会ですが,あらためて反論を行っているようです。 日本医師会 開業医の管理強化を懸念 厚労省報告書に反論 じほう 2007年5月14日 日本医師会は9日の定例記者会見で、今後の施策の方向性をまとめた厚生…

自治医科大学化計画

医師不足に対する政府与党の目玉となる対策は「へき地枠」とのことです。北海道から離れてあまり読まなくなった道新サイトですが,現時点で他に掲載している新聞がないのでここから引用しておきます。医学部に「へき地枠」 医師不足で政府、与党(cache) 北海…

偏在解消

医師の全国派遣を検討 政府・与党、偏在解消へ新制度(Cache) Asahi.com 2007年05月10日 「100km2あたりの医療機関で働く医師数」というのは斬新な概念です。統計的にどういう意味があるのか分かりませんが。 追記:勤務医が本当に「偏在している」のかどうか…

逃げたい

医の現場 疲弊する勤務医 (5)開業医へ「逃げたい」(cache) Yomiuri Online 2007年5月4日 日本私立医科大学協会によると、医師1人を育成するのに約1億円かかり、税金で賄う部分も少なくない。そんな医師たちに社会は何を求め、どう支えるか。 来年予定さ…

最重要課題

医師不足は最重要課題とのことです。いつのまにか随分格が上がったものです。各方面でさんざんツッコミを入れられているので今さらなのですが...。 政府・与党、医師不足対策協議会立ち上げへ(cache) Sankei Web 2007/05/09 自民、公明両党の幹事長、政調会…

異議申し立て

...と言っていたら日本医師会から異議申し立てのニュース。会長の発言ではないようですが,日本医師会としての公式見解と受け取っていいんですよね?がんになっても、あわてない - 日本医師会が厚労省へ異議

お前が言うな!

昨今の医療に関する秀逸なまとめがあったのでご紹介します。 医療費抑制策の結果 日本の医療は崩壊寸前 「日本医師会グランドデザイン2007ーー国民が安心できる最善の医療を目指して」を作るために国民の意識調査をしたところ、治療中の方々は医療に満足して…

週刊東洋経済

話題の東洋経済も読んでみました。ほとんどネットで拾い読みしていたのですが,よく取材していると思います。経済誌ということもあり(読者として病院経営者を想定しているからでしょうか),必要以上に情緒に訴えない点は好感。おざなりな解決策を提示しない…

医療崩壊を受容する

医療崩壊に対する自分の見方はこの1年ぐらいでだいぶ変わったと思います。過去のエントリを見返してみると医療政策や報道にツッコミを入れつつもまだ引き返せるんじゃないかという希望的観測を持っているのが分かるのですが,ここ最近は恐ろしいのであまり深…

医療事故ADR関連リンク

忘れないようにまとめておきます。医と健康のフリーマガジン「Lohas Medical ロハス・メディカル」ブログ: 検討会MRIC: vol 7 「医療事故ADRのあり方をめぐって」So-net blog:医療と健康 ADR法4月1日施行現場からの医療改革推進協議会: 医療における裁判外紛…

総合科医とは

問題の総合科医なんですが,上でも引用した読売新聞の記事によれば 総合科は、「熱がある」「動悸(どうき)や息切れがする」「血圧も高い」など一般的な症状の患者の訴えを聞き、適切に治療したり、専門医に振り分けたりする診療科を指す。同省では、開業医…

開業医も動員3

先日から頭の中に「お前のように勤務医から脱走して開業するような輩が全ての元凶だ。24時間オンコールの呪縛からはにげられないぞ」という声がはっきり聞こえるのですが幻聴でしょうか。冗談はともかく,開業医動員の件ですが,「今後は...」といった曖昧な…

「真実」の究明3

転院断られ死亡の妊婦、詳細な診療情報がネットに流出 2007年4月29日 読売新聞(cache) これを読んで感じたことはある町医者の診療日記さんの記事でほぼ言い尽くされていました。当時の毎日新聞の記事(cache)と良く比較検討してみるべきでしょう。

「真実」の究明2

被害者の視点を忘れずに産科医療について考えるシンポジウムが28日、大阪市内で開かれた。産婦人科病院「堀病院」(横浜市)と奈良県大淀町の町立大淀病院の医療事故の被害者遺族らが参加。産婦人科医不足の原因に被害者らによる訴訟の多さも理由とする声…

政争の具

自民党は27日、医師不足対策を協議する特命委員会(委員長・中川昭一政調会長)を発足させた。地域の拠点病院からの医師派遣を制度化し、小児科、産科の医師不足を解消する案などを検討する見通し。6月をめどに緊急対策案をまとめ、参院選マニフェストに…

カモカのおっちゃん

医療制度改革:開業医対象、総合診療に公的資格 在宅医療を推進−−厚労省方針 毎日新聞(魚拓) 2007年4月22日 開業医に「総合診療医」の資格を与える厚生労働省方針は、「もっと腕を磨き、働いてほしい」という同省の開業医に対するメッセージにほかならない。…

運命共同体

姉妹都市提携といっても儀礼的なもので,個人レベルで言えば「家族同様のつきあい」という社交辞令程度だと思っていました。もちろん実際は家族でも何でもないわけで,仮に「困っているから金を貸してくれ。家族同様なんだから」という空気を読めない方がい…

開業医も動員2

開業医を時間外診療に動員する件ですが,その後続報がありました。まずはアサヒコム4/14の記事から。 厚生労働省は13日、今後の医療政策の方向性として、大病院や専門病院は一般的な診察はせずに入院と専門的な外来に特化する一方、開業医に対しては休日・…

開業医も動員

脱出後は当直やオンコールで起こされなくなったのは有り難いのですが,未だに救急車のサイレンが近くで聞こえると動悸を自覚します。救急車が走っていると言うことはその先で誰かが呼び出されているわけで,そう簡単に無関心にはなれません。奴隷根性が抜け…

ようこそ北海道へ

北海道は確かに広くて気分はいいし食べ物はうまいし,いいところです。ただ実際に住むとなるとその広さ故にインフラが行き届いていなかったりします。医療もまたしかり。特に医療崩壊が顕在化してからは,いざ搬送となったときの受け入れ可能な医療施設への…

定額制医療

DPCの問題は以前コメントしましたが,当ブログなどで取り上げるまでもなくこういう結果になる事は充分予想できたことだと思います。 厚生労働省は14日、1日の医療費を定額とするDPC(入院費包括払い)を試行・準備している731カ所の病院について、…

「真実」の究明

始めにお断りしますが司法は完全に素人なので当方の勘違いや誤解があればぜひ教えていただきたいと思います。真実を究明する場が法廷しかない,というのが医療訴訟の理由として挙げられることがありますが,裁判という場においては真実かどうかとは別に裁判…

ミラノ基準

何年か前に某大学移植外科(ほとんど特定されてしまいますが...)の先生からお話を伺ったときは,肝癌合併肝硬変の移植に関しては局所治療でも塞栓療法でもいいから腫瘍数を基準内に減らしておけば保険適応になりますから紹介してください,と自信たっぷりだっ…

官僚的答弁2

ついさっき中間管理職さんのところで拝見したのですが,現職の厚生労働大臣が たしかに病院に着いてから帰るまでの時間は長いかも知れないけど、その中には待機してる時間や休憩時間、自分の研究をしてる時間も含まれてるんだから、本当の勤務時間である『患…

心の折れる音

がんになっても、あわてない - 辞めたくなった実名を公開しているブログでここまで書くのは余程のことでしょう。医師が「心身ともに疲れ切った」というのはまさにこういう状態だと思います。

予想はしていたが

タイミングがいいのか悪いのか,厚生労働省が高齢者を入院から在宅へ誘導するための政策を検討中との記事。昨年の12月に国民健康保険中央会が提言したものとほぼ同じ内容です。着々と準備を進めていたという事でしょう。 厚生労働省は2日、75歳以上の高齢…

陥落

国立循環器センターといえば畑違いの当方でも名前ぐらいは聞いたことがあります。そんな施設のICUで専従医師がたった5名7名というのが意外であり,実際にはそうとう無理な状況だったのでしょう。詳細は続報を待ちたいと思いますが,診療機能が落ちないわけは…

医療記事満載

というわけで帰宅してからGoogleReaderをチェックしてみると更新が160以上も。ざっと目を通すだけでずいぶん時間がかかってしまいました。特に福島大野病院事件第二回公判関連は既に詳細なリポートが公開され,論評も各所でなされていました。専門外である当…

医師の過労死2

午後になったら朝日新聞と読売新聞のサイトにも記事が掲載されていました。毎日新聞のところでは見あたりません。両者とも道新よりも扱いは小さいのですが,朝日新聞の記事には他にはない情報がありました。 医師の遺族は労災保険の対象ではない公立病院の勤…

医師の過労死

本日の北海道新聞朝刊一面に「小児科医死亡は過労死」の大きな見出しがありました。痛ましい話です。これが労災でなければいったい何なのかという話ですが,労災認定以前の問題として行政が過重な労働時間を放置してきた経緯があるわけです。 道北の公立病院…

ビジネスチャンス

夕張関連ばかりで申し訳ありませんがもう一題。再建に向け困難が予想される夕張市立(元)病院に企業から資金が投入されるようです。 【夕張】四月に公設民営化される夕張市立総合病院の指定管理者に決まった「夕張希望の杜(もり)」(村上智彦代表、医療法人…

医師と労働組合

病院の勤務医の90・0%が「医師不足」と感じ、9割以上の人が「疲れを感じている」ことが、日本医療労働組合連合会のアンケート調査で分かった。時間外労働は月平均63・3時間で、過労死認定基準の目安である「月80時間」を超える人が31・2%に達…

今,日本医師会に求められているもの

日本医師会のサイトより引用。 「あなたは日医をどう感じていますか?」の問いに,「非常に好き」〇・五%,「やや好き」二・九%,「どちらでもない・分からない」六一・一%,「あまり好きではない」二四・三%,「嫌い」一一・二%というものだった. し…

ネットで選ぶ病院

ネット全盛のご時世で病院や診療所がホームページを立ち上げるのも当たり前になりましたが,医療法の縛りもあって掲載できる情報は限られます。それでも患者側からすれば医療機関を選ぶのに情報は多いに越したことはないということなのかも知れません。今後…

当ブログも賛同いたします

我々は福島事件で逮捕された産婦人科医の無実を信じ支援します。新小児科医のつぶやき - 2.18 ある産婦人科医のひとりごと: あれから1年 当ブログは管理人Yosyanさんの提言された趣旨に賛同いたします。産婦人科は専門外でもありこの「事件」に対してあまり…

周回遅れで独走態勢

ssdさんのブログより引用させていただきました。 「安心して子供も産めないのか」 「6時間で天売→羽幌→留萌→札幌 赤ちゃん死産、母体も危うく」 留萌管内羽幌町・天売島の妊婦が昨年6月、医療体制が整っていない地元で死産し、 自らの命も一時、危険な状態…

ネット取材

(cache) asahi.com:産科医減少「少子化の反映」 柳沢氏答弁に医師反発 朝日新聞で「ある産婦人科医のひとりごと」が取り上げられている模様です。単に柳沢厚生労働大臣を叩くためのネタにされているだけかもしれませんし,新聞記者たるものネットを閲覧した…

泥縄式

(cache) NIKKEI NET:産婦人科や小児科の医師不足、診療報酬で対応検討・首相産婦人科や小児科の労働条件が緩和されるような対策をとらないと意味がないと思います。病院に対する診療報酬を増額したところで,勤務医にとっては当直や時間外勤務の緩和どころ…

誤解を招く医学用語

医師と医師の間では例えば病名一つをとってもその背景因子や臨床経過あるいは治療・予後について共有している認識がありそれらをいちいち説明する必要はありません。そうした共有認識は医師としての経験を積む過程で蓄積されるものです。なので医師患者間で…

誰のための助産所

前回助産師の話題が出たついでにこの記事も取り上げます。 (cache) asahi.com: 開業助産所、3割ピンチ 嘱託医義務化に確保厳しく 産科医療に関しては素人同然なのですが,この記事を読んだだけでも「助産所の嘱託医が産婦人科医って当たり前のことでは?」…

官僚的答弁

各所で話題となっている枝野議員と柳沢厚労相との質疑応答ですが,なぜか取り上げた報道機関は現時点では見当たりません。「産む機械」云々と言葉尻を取り上げるよりも本質的な意味で厚生労働大臣としての資質に欠ける根拠になると思うのですが。以下,中間…

女性医師バンク

医師バンクと名のつくものでうまくいった試しはないのですが,これはどうも今までと違うようです。 女性医師バンクに600件超の登録票請求 日経メディカル オンライン(会員制) 2007/2/1 本格運用に先立ち1月5日から開始した事前登録で、求職190件、求人427件…

患者様へのお願い

医療行為を受ける全ての方に読んでほしい。たつの市立御津病院ーあいさつ

医師一名確保

医療シス研のブログより転載させていただきました。 ようやく1人内定 県のドクターバンク制度(和歌山) 紀伊民報2007.02.02 医師を県職員として採用し地域の公立病院に派遣する県の「ドクターバンク制度」で初めて応募があり、4月から医師を派遣できる見通…

医療クライシス完結

医療崩壊報道関係はこちらに移行していこうと思っています。今朝の道新社説があまりにも強力だったので思わずカウントダウンの方にエントリを立ててしまったのですが。というわけで毎日新聞渾身の連載「医療クライシス」より。忍び寄る崩壊の足音/8止 食い…